医科学専攻のスタッフ  医科学専攻のスタッフは以下の医学博士課程6専攻のスタッフが兼任しており、修士課程、さらに博士課程まで通しての良きアドバイザーとなります。なお、専攻には疾患生命工学センターをはじめ、いくつかの協力講座も参画して学生の指導を行っています。

3. 病因・病理学専攻

病因・病理学専攻には人体病理学、分子病理学、微生物学、感染制御学、免疫学の5つの講座が本郷キャンパスにあり、このほか、疾患生命工学センターや医科学研究所などにいくつかの協力講座があります。これらについては別に紹介が掲載されていますので、ここでは本郷キャンパスにある基幹講座の活動を中心に紹介します。

病因・病理学専攻の大きな目標は疾病の成立のメカニズムを明らかにし、その対策を確立することにあります。基礎医学の教育過程では、学生はまず人体の正常の構造と機能を学んだあと、疾病のメカニズムを学ぶことになりますので、病因・病理学は後半の部分を受け持つことになります。病因・病理学は臨床医学への橋渡し的な役割があることが一つの特徴であると言ってもよいと思います。

病理学ではヒトの病気のメカニズムを形態学や分子生物学的手法で明らかにすることを目標とし、特にがん研究に重点をおいて研究しています。 微生物学では呼吸器ウイルスの病原性発現機構、パラミクソウイルス感染におけるウイルス-宿主相互作用の理解について研究しています。 免疫学は生体特有の自己防御システムである免疫現象とこれに起因する疾病の研究を行っています。 分子病理学、微生物学、免疫学は研究と教育を中心に行っていますが、人体病理学はこのほかに病院での剖検や組織診断が重要な業務で、感染制御学は感染症内科とともに病院内での業務を中心に行っています。 また、協力講座として、疾患生命工学センター動物資源学部門、病院薬剤部があります。

病因・病理学専攻の講座がどのような学生に来てもらいたいと考えているかはそれぞれの講座で多少異なっていると思います。研究内容などについては、各研究室のホームページなどを参照してもらうのがよいでしょう。「がん」、「感染症」、「免疫」は21世紀の医学・生命科学研究の中心的位置をしめることはまちがいありませんから、若い研究者のみなさんにとっても魅力的なテーマが多く見つかると思います。病因・病理学専攻全体のセミナーなどはありませんが、大学院博士過程をめざす学生のための説明会を毎年5~6月に行いますが、説明会では、各講座の紹介に加え、若手研究者の講演会、専攻教員との自由懇談会なども企画しています。

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病理学講座 人体病理学・病理診断学 消化管病理学,病理診断学
臨床薬理学、臨床薬物動態学、生活習慣病とトランスポーター
シグナル伝達機構研究、トランスクリプトーム解析
分子病理学 個体レベルでのエピゲノム医科学研究
微生物学講座 微生物学 呼吸器ウイルスの病原性発現機構
パラミクソウイルス感染におけるウイルス-宿主相互作用の理解
感染制御学 肝炎ウイルスによる病態発現機構の解析
免疫学講座 免疫学 自己免疫疾患の病態、および骨免疫学に関する研究
T細胞の分化と機能の制御機構
自己免疫疾患の病態解明と制御法の開発
骨と免疫の相互作用に関する研究
協力講座:
疾患生命工学センター
動物資源学部門 神経回路形成の分子遺伝学、マウス発生工学、変異マーモセット作製による精神疾患モデル動物の樹立
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