医科学専攻のスタッフ  医科学専攻のスタッフは以下の医学博士課程6専攻のスタッフが兼任しており、修士課程、さらに博士課程まで通しての良きアドバイザーとなります。なお、専攻には疾患生命工学センターをはじめ、いくつかの協力講座も参画して学生の指導を行っています。

5. 脳神経医学専攻

脳神経医学専攻は、基礎神経医学講座(神経病理学、神経生化学、神経生物学、神経ネットワーク(医科研)、神経機能解明ユニット)、統合脳医学講座(発達脳科学、認知・言語神経科学、システム脳医学、こころの発達医学、感覚・運動神経科学)、臨床神経精神医学講座(精神医学、神経内科学、脳神経外科学)の3講座、13分野から構成されています。この構成からわかるように、本脳神経医学専攻は臨床と基礎の講座が一体となって脳神経研究を行っている点が大きな特徴です。

基礎神経医学講座では、動物実験を主体として神経変性、シナプス可塑性、細胞内分子動態、神経回路構築を対象とした研究を行っています。これらの研究は臨床応用と密接に結びついたテーマであり、臨床分野との共同研究の萌芽もすでにみられます。統合脳医学講座では、主にヒトを対象として高次機能のメカニズムの研究を行っています。健常人から患者さんまでを対象とすることにより、動物実験と臨床応用の橋渡しをする役割を担っています。臨床神経精神医学講座では患者さんを対象とした研究が主体となります。精神神経疾患の病態メカニズムはまだまだ謎に包まれており、その理解のために基礎研究分野と手を携えて研究を行うべきであるという認識を強く持っています。

以上のように、当専攻は脳に焦点を当てて、基礎から臨床まで連続した研究を推進するひとつの集合体として機能しています。各分野の相互作用を強化するべく、若手研究者発表会などを定期的に開催し、各研究室の大学院生、ポスドク研究員が研究の進展を脳神経医学専攻構成員の前で発表し、議論する場を設けています。

脳神経医学専攻は、脳の仕組みの理解から疾患の治療まで、幅広く関心を持っている学生を歓迎します。私たちはまた、様々なバックグランドを持った非医学系の学生も疾患研究に入ってほしいと願っています。そうすることで分野を横断した形の研究を進めたいと考えています。どのような学生を育てたいかというのは簡単です:Neuroscienceにおけるbiological significanceを理解できる学生がわれわれの目指すものです。この専攻を卒業した学生が全国に散り、わが国の来るべきNeuroscience研究を担ってほしいと希望しています。

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基礎神経医学講座 神経病理学 アルツハイマー病、パーキンソン病の神経病理学と分子病態解析
神経生化学 長期記憶・可塑性の分子機構、ニューロンのシグナル伝達
統合脳医学講座 こころの発達医学 児童・思春期精神医学、発達障害医学

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